FNC007 [VERTICAL LINES]
解説 : FNC007(E)
解説
一見縦線たちは無秩序に並んでいるように見えるが、縦横に注意して見ることで、
- 縦も横も揃っていて等間隔に並んでいる線 (各 4 本)
- 縦は揃っているが横は揃っていない線 (各 5 本)
- 左に外れたところにある線 (最下段に 2 本)
- 3.以外の、縦も横も揃っていない線 (1.,2.,3. 以外)
に分類できる。また、線の長さについて、1.の長さ : 2.の長さ : 3.の長さ : 4.の長さ はおおよそ $8 : 7 : 7 : 4$ である。以降、1.の長さの線を「長さ 8 の線」、2.,3.の長さの線を「長さ 7 の線」と呼ぶことにする。長さ 7 の線の上端と下端に注目すると、それぞれ長さ 8 の線分を 8 等分する位置になっていることが分かる。長さ 8 の線分からはみ出している部分も同じ幅で等分されていることが分かる。
ここで、長さ 8 の線分の上端と下端に加え、4 等分したときの等分点 3 個の合わせて 5 個の点について、それぞれを通る高さの水平線計 5 本を引くことを考える。実際に引いてみると、楽譜で用いられる五線譜に似た状態になる。
これより、長さ 8 の線は小節線を、長さ 7 の線は音符の符幹を表していたと考えられる (なお、符幹は五線譜中央の「シ」以上の音の場合下側に付くが、符幹の長さが 7 なので上端でも下端でも音階名は変わらない)。最上段から順に音を読んでみると、
- ソソソラ | ソソソミ | ドドレミ | レ
- ミソソ | ミレド | レミソミ | レ
- ソソソ | ラシラ | シシド | レ
となる。なお、最下段左にある短い縦線 2 本は調号のシャープであり、この場合ファの音が半音上がるが、今回の問題には関係ない。読み取った音階を検索に掛けると、上から順に「夕焼け小焼け」「家路」「故郷」の 3 曲の冒頭であることが分かる。これらをひらがなに直すと、楽譜右側にある○の数と文字数が一致する。よって○は曲名のひらがな表記1文字に対応することが分かり、①は「じ」、②は「ふ」、③は「う」、④は「る」となる。
ここで画像 2 枚目の上のヒントを見ると、○の上にある屋根状の矢印は五十音表上での移動を表していると考えられる (「ふ」の 2 つ上は「は」、「る」の 1 つ上は「り」)。よって解答すべきはじほう、時報となる。
作問者コメント
実はこの問題を最初に作りましたが、思ったより難易度高そうだったので E 問題にしました。3 種類の縦線があることを見抜けるかがポイントです。なお、これらの 3 曲は 17 時頃に防災無線から放送される機器確認放送によく使用される音楽となっています。聞き覚えのある方も多いでしょう。また、特に中段の「家路」と最下段の「故郷」については調が異なるものが複数ありますが、それぞれ瀬沼喜久雄氏作詞のもの、高野辰之作詞・岡野貞一作曲のものの音階を使用しています。