FGeC011 (for beginners)
解説 : FGeC011(E)
中央の都道府県道に注目します。問われている河川との交点を見てみると、川が道路の上を通っていることが分かります。付近も河川が周辺の地面より高い位置を流れる様子が見られますので、この河川は天井川であると判断できます。
日本において、河川工事などでその数・区間は減少しつつあるものの、天井川は近畿地方に多く、特に滋賀県にたくさん分布していると言われています。天井川自体は、流域の土砂の供給量が多い場合、河川底部へ土砂が堆積することで河底が上昇していくことで形成されます。図の天井川にも堰が多く設置されていることからも分かります。近畿地方は14世紀以降、山林の伐採が進んだことで土砂供給量が増加し、結果天井川が多くなったとされています。特に滋賀県は京都から近かったこと、琵琶湖周辺の山が風化しやすい花崗岩質であったことなどが原因となり、天井川が多く形成されることになったようです (資料参照)。
さて、問題の解説に戻ると、一帯の標高がおよそ 100 m 程度あり、かつ左側の山際を除いて平坦であることから、やや内陸の平野であると推測されます。右下に湖があることと標高から琵琶湖沿岸であると推測すると、北西部の高島市マキノ町付近で画像の場所を発見できます。正解は百瀬川です。
資料:危険な「天井川」 全国に240 | NHK News Web
問題画像の場所:リンク